Appoggio vol.9 2007年8月発行
「営業マンとして培った感性・FPの感性を大事にしていきたい。
行政の世界にサービス業という感覚を持ち込みたい。 ― 山下正人さん」
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「相続FP養成スクール第2期生 横浜市会議員にインタビュー」
山下正人さん/本誌編集長・江里口吉雄が訪問
この春の地方選挙で、FP業界出身から横浜市会議員が選出された。今回は、編集室として急遽、「アポジオの巻頭企画」としてインタビューを試みた。新議員となった山下さんは、相続FP養成スクールの第2期生ということもあり、FPという立場から政治家になった経緯や今後の抱負などを本誌編集長が忌憚なくインタビューした。 |
―― 当選おめでとうございます。相続FP養成スクールの卒業生である山下さんが政治の世界へ入られたと聞いて驚きました。これまでのFPとしてのお客様へのサービスのご経験が政治家デビューへどうつながったのか、そのあたりをざっくばらんにおうかがいしたいと思います。
山下 10年あまりソニー生命に籍を置いていましたが、まさしく保険なんていうのは社会保障全体のほんの一部にすぎません。ご存知のように日本では年金や健康保険も含めてきちんとした社会保障制度があって、サラリーマンであれば企業が独自の保障も上乗せしているところもある。さらにそのうえに自助努力として、医療保険や個人年金などの保険商品がある。3段階なんですね。自助努力の部分だけを一生懸命やっていてもベースになる制度そのものがしっかりしていないとダメだなと気づきました。ソニー生命時代のお客様には中小企業オーナーが多かったのですが、社会保障制度の中では弱者です。と考えていくと、地方議員では制度そのものを変えることはできないですが、今の社会保障の制度をバックアップできる立場というと、やはり政治だなと思いました
―― いま年金問題が非常にホットな話題になっていますが。
山下 年金に関しては様々な問題がありますが、私は日本の年金制度は実はすごくいい制度だと思います。ただ、そのことを一般の人たちになかなか理解してもらえていない。私は自営業のお客様には、必ず『国民年金入っていますか』という話から入っていました。老後の話が出る前にね
―― 突然障害者になって年金受給ということもありますからね。
山下 公的年金には障害年金もあり、遺族年金もあり、老齢年金もあり3本柱でセットなのですが、これを案外知らない。それでいて年金は損だ、払いたくないって言う人が多いんです。だって戻ってくるかどうかわからないじゃない。国が信用できないんだからと。まあ国が信用できないといわれたら仕方ありませんが、でも国民年金というのはあなたが毎月1万4100円払って、それに税金をプラスして、大雑把にいうと約2万円にして運用するわけです。そして将来、いまの金額でいうと年間80万円くらいの年金がもらえるという制度になっている。民間の保険会社だったら、1万4100円の掛け金では到底できない話です
―― 税金が入っているということが知られてないんですね。
山下 遺族保障も障害保障もついて全部ひっくるめてこの保険料というのは、国だからできる、税金を投入するからできることです。私は年金の提案をするとき、『公的年金に入っていなかったらこうで、ソニーの年金だったらこうで、同じ年金を受けるためには掛け金がこれだけかかります』とはっきり説明していました。それでもソニーを選んでいただけるなら営業としてはありがたいわけですが、でも『私はこっちのほうがトクだと思う』ということはFPとして言わなくてはいけない
―― 年金制度について正しい理解があれば、今回の年金データ問題でももう少し冷静な対応できそうですね。
関谷 自分の畑で3ヘクタール、借りた畑が4ヘクタール、合計7ヘクタールくらいですね。家族5人の他に人を雇って10人くらいでやっています。作物は何でもつくりますね。ほうれん草、小松菜、白菜、にんじん、ネギにゴボウ、穴の中で軟白ウドもつくっています
―― 江戸時代から何代もこの地で農業をしてきて、関谷さんのお父さんお母さんから農業を教わり、そして関谷さんの息子さんも農業を継がれたわけですね。そういう農業を今の時代に持続・継続してゆく上で困ることはありませんか
関谷 この地域はとても農業に適しています。水害も無ければ台風の被害なども少なく、他の地域に比べると気候風土についてはほんとうに恵まれている。江戸時代から何十代も続いている会社と思えばすごい事じゃないでしょうか。江戸時代から続いている会社ってあまりないでしょう? 本来農家は贅沢をせず変わったことをせずにきちんとやっていれば何代も続けられるものです。ところが、近頃は跡継ぎがいないという問題が起きています。うちも息子が仕事をどうするかということもあったが、農業を継いでくれるということになって、後継者の問題は解決しました。ところで、ちょっと外へ出ましょう
(・・・続きは本誌アポジオvol.9で)
「シングルモルトの旅を終えて・・・。」
江里口吉雄・本誌編集長
世界的な景気拡大と賃金インフレの進行の影響を受けて、金利上昇が現実化してきている。当然、利上げの要因は海外要因のため、金利上昇が国内景気に悪い影響を及ぼすことも想定されるようだ。特にユーロの利上げ見込みで、円安基調はとどまる気配がないようだ。ユーロよりも為替の世界で圧倒的な強さを見せているのがポンドだ。小生はそんなポンドでの生活を少し体験できたのでご案内しよう。7月に2週間ほどスコットランドに入った小生は、ロンドンからグラスゴーにトランジェットして空港に降りたときから始まった。日本で予約をしていたHartsのレンタカーを受け取り、その日は最初のホテルに入った。早速、食事をしようと外にでてレストランを回り値段を見てびっくり。これはスコットランド料理だから高額なのだろうとたまたま見かけてマックを覘いてみた。するとビックマックがなんと3ポンド(約800円)であった。それ以後、スコットランドの旅はポンドの凄さの洗礼を持続的に受けていく旅になったのは言うまでもない。
今回のスコットランドの旅の目的は、ずばりシングルモルトの旅である。グラスゴーで借りたレンタカーで翌日には、アイラ島に向かった。英国は、日本と同じキープレフトで日本と同じ交通ルールであるため運転にはすぐに慣れることができた。制限速度60マイル(96キロメートル)で軽快にドライブすることができた。3時間ほどでカーフェリーに乗り継ぎアイラ島に上陸。スコットランドの夏は毎日雨である。しかし、街中でだれも傘を差していない。瞬間的に降ってすぐに止んでしまう雨である。アイラ島に5日間滞在してアイラのシングルモルト蒸留所をすべて廻る計画であった。
(・・・続きは本誌アポジオvol.9で)